AIへの指示の出し方を身につける
プロンプトの書き方一つで、AIから返ってくる結果のクオリティは大きく変わります。 同じ「日報を書いて」という意図でも、伝え方次第でこれだけ違います。
AIに何も背景情報がない。誰宛?何時間働いた?フォーマットは?「それらしい架空の日報」が返ってきて、結局自分で書き直すことに。
目的・入力・出力形式が明確。AI は推測の余地なく、求める形式の日報を即座に出してくれる。
Claude Codeへの指示は、いきなり「これをやって」と言うよりも、3つのステップに分けて依頼する方が精度の高い結果を得られます。 これはエンジニアでなくても使える、汎用的なフレームワークです。
まず、現状を把握させます。 「このフォルダの中身を確認して」「このファイルの構成を教えて」といった指示で、 Claude Codeに作業対象を理解させます。
このプロジェクトのフォルダ構成を確認して、
主要なファイルの役割を教えてください。次に、どう進めるかの計画を立てさせます。 いきなり実行させるのではなく、 「どういう手順で進めるか、先に教えて」と確認することで、 意図しない変更を防げます。
売上レポートを作成したいです。
以下のCSVファイルを使って、月別の集計表を作る手順を
まず計画として教えてください。実行はまだしないでください。計画に問題がなければ、実行を指示します。 修正したい点があれば、この段階でフィードバックを加えます。
計画の内容でOKです。
ただし、金額のフォーマットは3桁ごとにカンマを入れてください。
それでは実行してください。なぜ3ステップに分けるのか: AIは指示が曖昧だと「それらしい結果」を返しますが、 それが本当に求めていたものとは限りません。 調査→計画→実行の流れを踏むことで、 手戻りを最小限に抑えられます。
精度の高い結果を得るために、プロンプトに含めるべき5つの要素があります。 すべてを毎回書く必要はありませんが、 意識するだけで結果の質が大きく変わります。
業務で毎日発生する日報作成を、Claude Codeに任せる例です。 作業ログや会議メモを渡すだけで、定型フォーマットの日報を生成できます。
【目的】
今日の業務日報を作成してください。上長への報告用です。
【入力データ】
- 10:00-12:00 クライアントA社とのオンライン定例会議(議事録: ./notes/meeting-0329.md)
- 13:00-15:00 新機能の仕様検討(検討メモ: ./notes/spec-draft.md)
- 15:30-17:00 既存システムの不具合調査
【出力形式】
以下のフォーマットで出力してください:
- 日付
- 本日の実績(箇条書き、各項目に所要時間を記載)
- 明日の予定
- 所感(2〜3文)
【制約】
- 敬語は不要(社内向け)
- 各実績には具体的な成果や進捗を含めることCSVやExcelのデータ加工は、Claude Codeが得意とする作業の1つです。 手作業で数時間かかる集計も、適切な指示を出せば数分で完了します。
【目的】
四半期の売上データを部門別に集計したい。経営会議の資料に使います。
【入力】
./data/sales-q4-2025.csv を読み込んでください。
カラム構成: 日付, 部門, 商品名, 売上金額, 数量
【やりたいこと】
1. 部門別の売上合計を算出
2. 売上金額の降順でソート
3. 全体に占める各部門の構成比(%)を追加
4. 結果を新しいCSVファイルとして保存
【出力】
./output/sales-summary-q4.csv に保存してください。
金額は3桁ごとにカンマ区切り、構成比は小数点第1位まで表示。ビジネスメールの下書き作成も、Claude Codeの実用的な活用法です。 相手との関係性やメールの目的を伝えることで、 適切なトーンのメールを生成できます。
【目的】
取引先B社の山田部長に、納期変更のお詫びとスケジュール再提案のメールを書いてください。
【背景】
- 当初の納期: 4月15日
- 変更後の納期: 4月25日(開発側の工数見積もりが甘かった)
- B社とは3年以上の取引実績あり
- 山田部長は細かい経緯よりも結論と対策を重視するタイプ
【制約】
- ビジネス敬語で
- 言い訳は最小限に、対策と今後の防止策を重点的に
- 件名も含めて出力
- 本文は400文字以内
【完了条件】
件名、宛先、本文、署名欄まで含んだ、そのまま送信できる状態のメールを
./drafts/email-b-company.txt に保存してください。Claude Codeの開発に携わるBoris Cherny氏が共有している、 実践的なプロンプトテクニックを紹介します。 シンプルですが、知っているかどうかで生産性が大きく変わります。
エラーが出たら、まずfixとだけ入力してみてください。 Claude Codeはエラーメッセージやコンテキストから原因を推測し、 多くの場合は自動で修正してくれます。 長い説明を書く必要はありません。
Claude Codeに作業させた後、変更内容のレビューを依頼できます。 「この変更について厳しくチェックして」と指示すると、 潜在的な問題点を指摘してくれます。 自分では気づきにくいミスを発見するのに有効です。
作業が複雑になりすぎたと感じたら、この一文を入力してください。 Claude Codeがここまでの文脈をすべて踏まえた上で、 よりシンプルで洗練された方法で最初からやり直してくれます。 「もっと良い方法があるはずだ」と思ったときに使います。
knowing everything you know now,
scrap this and implement the elegant solutionポイント: これらのテクニックに共通するのは「短い指示で大きな効果を得る」ことです。 Claude Codeはコンテキスト(文脈)を理解しているので、 長々と説明しなくても、適切な指示語だけで意図を汲み取ってくれます。
毎回のセッションで同じ制約や前提条件を書いていることに気づいたら、 それはCLAUDE.mdに書くべきサインです。
たとえば、毎回「日本語で回答して」「敬語は不要」「ファイルはUTF-8で保存して」 と指示しているなら、これらをCLAUDE.mdに書いておけば、 プロンプトは作業の本質的な部分だけに集中できます。
# CLAUDE.md に追記する例
## コミュニケーション
- 応答は日本語で行うこと
- 社内向けドキュメントは敬語不要
- ファイル保存時のエンコーディングはUTF-8
## 出力ルール
- 金額は3桁カンマ区切り
- 日付はYYYY-MM-DD形式
- CSVの文字コードはUTF-8(BOM付き)プロンプトを「毎回書く定型部分」と「その都度変わる指示部分」に分け、 前者をCLAUDE.mdに移動していくことで、 日々の作業効率が着実に上がっていきます。