Date
2026/04/03
Category
AI業務効率化
Title
OpenClawとは?安全に使うための実践ガイド
OpenClawは2025年11月に公開されたオープンソースのAIエージェントツールで、わずか60日でGitHub 25万スターを獲得し、月間アクティブユーザーは2,600万人を超えました。ローカルで動き、ファイル操作・シェル実行・ブラウザ操作・メッセージ送信までを自律的に行う、いわば「何でもできるAIアシスタント」です。
しかし「何でもできる」は「何でもしでかす可能性がある」と同義です。2026年に入ってからセキュリティ上の問題が次々と明らかになり、監査で512件の脆弱性が見つかっています。
私はClaude Codeでセキュリティ運用(permissions設計・Hooks・MCP管理)を実務で行っており、その知見はOpenClawの安全な運用にも直接転用できます。この記事では、OpenClawの概要とリスク、そしてビジネスで安全に使うための具体的な対策を解説します。
OpenClawはオーストリア人開発者Peter Steinberger氏が開発し、当初「Clawdbot」の名前で公開されました。2026年1月に「OpenClaw」に改名し、同年2月にSteinberger氏がOpenAIに入社。プロジェクトは独立財団に移管されています。
急成長の理由は明確です。無料・オープンソースで、LLMを実際のソフトウェアに接続できるからです。WhatsApp・Telegram・Slack・Discord・iMessageなど主要メッセージアプリと連携し、100以上の組み込みスキルを備えています。
GitHub 25万スター超、月間2,600万ユーザー。この規模のプロジェクトがセキュリティ問題を抱えている事実は、ビジネスで利用を検討する方にとって無視できません。

2026年1月に実施されたセキュリティ監査では、512件の脆弱性が発見され、うち8件がCriticalに分類されました。
特に深刻なのが以下の脆弱性です。
2026年3月18〜21日の4日間だけで9件のCVEが一斉に公開されるという異例の事態も発生しています。
OpenClawのスキルマーケットプレイス「ClawHub」にも問題があります。セキュリティ研究者の調査によると、10,700のスキルのうち820以上が悪意のあるスキルだと報告されています。数週間前の324件から急増しており、対策が追いついていない状況です。
私はClaude Codeを業務で使う中で、以下のセキュリティ運用を実践してきました。
これらの知見は、OpenClawの安全な運用設計にそのまま活かせます。AIエージェントのセキュリティは、「できることを制限して安全に使う」設計が核心です。
Claude Codeで実際に経験したインシデントがあります。クライアントのWebサイト制作中、完成前なのでrobots.txtで検索エンジンからのインデックスを禁止していたところ、AIが勝手にインデックスを許可する状態に変更してプッシュしてしまったのです。
この経験から、AIエージェントに「何をさせないか」を明確に定義するpermissions設計の重要性を痛感しました。OpenClawでも同じ原則が適用されます。

OpenClawはデフォルトで広範な権限を持ちます。ファイルアクセス・ネットワーク・シェル実行の許可範囲を必要最小限に設定してください。NVIDIAが提供する「MoClaw」のように、できることを制限したラッパーの活用も有効です。
820以上の悪意あるスキルが報告されています。公式または信頼できる開発者のスキルのみを使用し、不明なスキルはインストールしないことが鉄則です。Claude CodeのMCP管理と同じ発想で「本当に必要か」を判断してください。
2026年3月だけで9件のCVEが修正されました。自動アップデートを有効にし、パッチ適用を怠らないことが基本です。
重要データがあるネットワークとは分離し、サンドボックス環境で動作させることを推奨します。外部通信の監視も併せて行いましょう。
OpenClawが実行した全操作のログを保存し、定期的に監査してください。想定外の操作がないか確認する仕組みが必要です。
現時点でのOpenClawは、個人利用・検証環境から始めるべきフェーズです。エンタープライズ環境での本番利用にはリスクが高いと判断しています。
一方で、OpenClawの検索ボリュームは月間50,000を超えており、感度の高いユーザーが積極的に情報を探しています。セキュリティリスクを理解した上で「できる範囲を制限して安全に使う」設計ができることが、導入支援の価値になるでしょう。
まずはClaude Codeのようにセキュリティ設計が成熟したツールでAIエージェントの運用経験を積み、その知見をOpenClawに転用するアプローチを推奨します。
Company
株式会社Fyve
Address
〒810-0001
福岡県福岡市中央区天神4丁目6-28
天神ファーストビル7階
Tel
080-1460-2728
info@fyve.co.jp