Date

2026/03/25

Category

AI業務効率化

Title

介護施設のIT導入補助金、申請手順と採択されるためのコツ

介護施設のIT導入補助金、申請手順と採択されるためのコツ

介護事業所がIT導入補助金を活用してICT化・DX化を進めたいとお考えの方へ。介護業界で使える補助金は複数あり、申請先や要件もそれぞれ異なります。この記事では、介護施設が活用できる主な補助金制度の概要と、実際の申請支援経験に基づく採択のコツを解説します。

介護事業所が使える主な補助金制度

介護施設のICT化・DX化に活用できる補助金は、大きく分けて国の制度厚生労働省の介護分野専用の制度があります。それぞれの特徴を整理します。

1. デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)

経済産業省が所管する補助金で、業種を問わず中小企業・小規模事業者が利用できます。2026年度からは「デジタル化・AI導入補助金」に名称変更され、AI導入支援が強化されました。

  • 補助額:通常枠で最大450万円
  • 補助率:1/2以内(小規模事業者は条件により最大4/5)
  • 対象ツール:介護ソフト、勤怠管理システム、シフト作成ツール、記録管理システムなど
  • 申請方法:IT導入支援事業者と共同で申請

2. 介護テクノロジー導入支援事業

厚生労働省が所管する、介護分野に特化した補助金制度です。介護現場でのテクノロジー活用を推進し、介護従事者の負担軽減と業務効率化を目的としています。

  • 補助率:一定要件を満たす場合は3/4、その他は1/2
  • 対象:介護ロボット、見守りセンサー、ICT機器、介護ソフトなど
  • 特徴:介護現場のニーズに特化した支援で、導入後の効果測定も求められる

3. 地域医療介護総合確保基金(ICT導入支援事業)

各都道府県が実施する補助事業で、介護事業所のICT化を支援します。都道府県ごとに補助額・要件が異なるため、事業所の所在地の情報を確認する必要があります。

  • 対象:介護ソフト、タブレット端末、Wi-Fi環境整備、インカムなど
  • 補助上限:事業所の職員数に応じて設定(目安:1事業所あたり数十万円〜数百万円)
  • 特徴:比較的申請が簡易で、小規模事業所でも利用しやすい

介護施設で補助対象になりやすいITツール

「どんなツールが補助対象になるのか」は、多くの介護事業者が最初に抱く疑問です。以下は、介護施設で実際に補助金を活用して導入されることが多いツールです。

記録・請求系

  • 介護記録ソフト:日々のケア記録をタブレットやスマートフォンから入力
  • 介護請求ソフト:国保連への請求データ作成を自動化
  • ケアプラン作成支援ツール:AIがアセスメントデータをもとにプラン案を提示

業務管理系

  • シフト管理システム:複雑な介護シフトの自動作成・調整
  • 勤怠管理システム:打刻から給与計算までの自動連携
  • 情報共有ツール:スタッフ間の申し送りをデジタル化

見守り・介護テクノロジー系

  • 見守りセンサー:入居者の離床や転倒をリアルタイムで検知
  • 介護ロボット:移乗支援、排泄支援などの身体的負担を軽減
  • インカム・ナースコール連携:スタッフ間のコミュニケーションを効率化

申請の流れ:デジタル化・AI導入補助金の場合

ここでは最も利用者が多い「デジタル化・AI導入補助金」の申請手順を詳しく解説します。

申請の流れ5ステップ

ステップ1:gBizIDプライムの取得(2〜3週間)

オンライン申請に必要なアカウントです。取得に時間がかかるため、補助金の検討を始めた段階で早めに申請しましょう。法人の場合は登記簿謄本、個人事業主の場合は運転免許証等が必要です。

ステップ2:IT導入支援事業者の選定

補助金は、登録されたIT導入支援事業者を通じて申請します。介護ソフトのメーカーや販売代理店がIT導入支援事業者として登録されているケースが多いため、導入したいツールのメーカーに問い合わせるのが効率的です。

ステップ3:事業計画の策定

「なぜITツールを導入するのか」「導入によってどんな効果を見込んでいるのか」を整理します。介護事業所の場合、以下のような観点が評価されやすいです。

  • 職員の業務負担軽減(記録時間の削減、残業の減少)
  • ケアの質の向上(情報共有の迅速化、ヒヤリハット分析)
  • 人手不足への対応(省力化によるマンパワーの有効活用)

ステップ4:交付申請の提出

IT導入支援事業者と共同で、オンラインシステムから交付申請を提出します。

ステップ5:交付決定→導入→実績報告

交付決定後にITツールの契約・導入を行い、完了後に実績報告を提出します。交付決定前の契約は補助対象外になるため、必ず順序を守ってください。

採択される申請書の書き方:実務経験からのアドバイス

私たちは介護事業所を含む複数業種のクライアントのICT導入と補助金申請をサポートしてきました。その経験から、採択されやすい申請書の共通点をお伝えします。

1. 「現場の困りごと」を具体的に書く

審査員は介護現場の実態を細かく知っているわけではありません。「毎日の記録作成に1人あたり30分かかっており、夜勤明けのスタッフが残業して対応している」といった、現場のリアルな状況を伝えることが重要です。

抽象的な「業務効率化を図りたい」では評価されません。どの業務が、誰にとって、どれくらい負担になっているのかを数値で示しましょう。

2. 導入効果を定量的に示す

「業務が楽になる」ではなく、「記録作成時間を1日あたり30分×職員10名=月100時間削減」というように、具体的な数値を示すことが採択率を上げるポイントです。

私たちが実際に支援したケースでは、導入前の業務フローを可視化し、各作業にかかる時間を測定するところから始めました。この「現状の見える化」が、説得力のある申請書の土台になります。

3. 介護業界特有の課題に紐づける

介護業界は深刻な人手不足に直面しています。申請書では、ITツール導入が人手不足対策や職員の離職防止に直結することを強調しましょう。

  • 記録業務のデジタル化により、職員がケア業務に集中できる環境を整備
  • 見守りセンサーの導入で夜間巡視の負担を軽減し、夜勤スタッフの離職を防止
  • 情報共有のデジタル化で、パート・非常勤職員でも迅速に状況を把握できる体制を構築

4. 段階的な導入計画を示す

「一気にすべてをデジタル化する」計画よりも、「まず記録業務から始めて、効果を確認しながら段階的に拡大する」という現実的な計画のほうが、審査では評価されやすい傾向があります。

申請時の注意点

補助金申請で失敗しがちなポイントを整理します。

  • 交付決定前の契約は対象外:最も多い失敗です。補助金の交付決定通知を受け取る前にITツールの契約をしてしまうと、その費用は補助対象になりません
  • 補助金は後払い:導入費用は一旦事業者が全額支払い、事業実績報告の審査後に補助金が交付されます。資金繰りの計画も必要です
  • 報告義務がある:2026年度は導入後3年間の事業計画策定と効果報告が求められます。導入して終わりではなく、活用状況の報告が必要です
  • 申請期限に注意:予算がなくなると募集が早期終了することがあります。早めの申請を心がけましょう

複数の補助金を比較検討することが重要

介護事業所の場合、デジタル化・AI導入補助金だけでなく、介護テクノロジー導入支援事業や都道府県のICT導入支援事業など、複数の選択肢があります。導入したいツールの種類、事業所の規模、所在地によって最適な補助金は異なります。

例えば、介護記録ソフトの導入であれば都道府県のICT導入支援事業のほうが手続きが簡単な場合もありますし、AIを活用した高度なシステムであればデジタル化・AI導入補助金のほうが補助額が大きくなる可能性があります。

まとめ

介護施設がIT導入補助金を活用するポイントは、自社に合った補助金制度の選択、現場の課題の具体的な言語化、定量的な効果の提示の3つです。2026年度はAI活用支援が強化されており、介護記録のAI要約や、AIによるケアプラン作成支援なども補助対象になり得ます。

株式会社Fyveでは、介護施設向けのICT導入コンサルティングから、カスタム開発、補助金申請支援まで対応しています。介護記録システムの構築や業務効率化のご相談など、お気軽にお問い合わせください。

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