Date

2026/03/25

Category

AI業務効率化

Title

介護現場でChatGPTを活用する方法|ケアプラン・報告書のプロンプト集

介護現場でChatGPTを活用する方法|ケアプラン・報告書のプロンプト集

介護の現場でChatGPTを活用する方法を知りたい方へ。ケアプラン作成補助、月次報告書の下書き、議事録要約など、すぐに使えるプロンプトを具体例付きで紹介します。

利用者150人・スタッフ50人規模のデイサービスでAI記録システムを開発した経験から、ChatGPTの「使いどころ」と「限界」の両方を熟知しています。この記事では、介護現場ですぐに実践できるプロンプト集と、安全に使うための注意点をお伝えします。

介護現場でChatGPTが役立つ3つの場面

ChatGPTは万能ではありませんが、以下の3つの場面では非常に強力なツールになります。

  • 文書作成の下書き:ケアプラン、月次報告書、議事録など
  • 文章の要約・整形:長文の記録を簡潔にまとめる
  • アイデア出し:レクリエーションの企画、研修テーマの検討など

共通しているのは、「ゼロから文章を書く」負担を大幅に減らせるということです。下書きをChatGPTに任せ、人間は内容の確認と修正に集中する。この使い方が介護現場には最もフィットします。

ChatGPTが役立つ3つの場面

すぐに使えるプロンプト集

1. ケアプラン(第2表)の文例作成

ケアマネジャーが最も時間をかけている業務の1つが、ケアプラン第2表の文例作成です。以下のプロンプトを使えば、下書きを素早く作成できます。

プロンプト例:

「以下の利用者情報をもとに、居宅サービス計画書(第2表)の生活全般の解決すべき課題、目標、援助内容の文例を作成してください。

【利用者情報】
・80代女性
・要介護2
・主な疾患:変形性膝関節症、高血圧
・生活状況:独居、買い物と調理が困難
・本人の希望:できるだけ自宅で生活を続けたい
・家族の希望:安全に生活してほしい

文例は介護保険の標準的な表現を使い、短期目標と長期目標を分けて記載してください。」

活用のポイント:利用者情報を具体的に入力するほど、精度の高い文例が得られます。ただし、実名や生年月日などの個人情報は絶対に入力しないでください(詳しくは後述)。

2. 月次報告書の下書き作成

月末に時間を取られる月次報告書も、ChatGPTで効率化できます。

プロンプト例:

「以下の1ヶ月分の記録データをもとに、デイサービスの月次報告書の下書きを作成してください。

【記録データの要約】
・通所回数:月12回(週3回利用)
・バイタル平均:血圧130/80、体温36.4度
・食事摂取:8〜10割で安定
・入浴:毎回実施、特記事項なし
・機能訓練:歩行訓練を継続、歩行器使用で10m→15mに改善
・特記事項:月中旬に軽い風邪症状あり(2日間は通所を休み、その後回復)

報告書はご家族が読む前提で、わかりやすい表現を心がけてください。ポジティブな変化を中心に、注意点も率直に記載してください。」

活用のポイント:データの要約を箇条書きで整理してから入力すると、ChatGPTの出力品質が格段に上がります。

3. カンファレンス・会議の議事録要約

サービス担当者会議やスタッフミーティングの議事録作成は、地味に時間がかかる業務です。

プロンプト例:

「以下はサービス担当者会議の内容のメモです。これを議事録の形式に整えてください。

【会議メモ】
・日時:○月○日 14:00〜14:45
・参加者:ケアマネ、デイサービス相談員、訪問看護師、ご家族
・議題:今後のサービス内容の見直し
・主な内容:膝の痛みが増しているため機能訓練の内容を変更したい。訪問看護師から痛みの状態を確認。デイでは水中歩行を提案。家族は本人の意思を尊重したいとのこと。次回の訪問診療で主治医に相談する
・決定事項:機能訓練メニューを一部変更(歩行訓練→水中運動)、次回訪問診療後に再度検討

議事録には参加者、議題、協議内容、決定事項、次回予定を含めてください。」

4. ご家族への連絡文の下書き

プロンプト例:

「デイサービスの利用者のご家族に送る月1回の連絡文を作成してください。

【伝えたい内容】
・今月も元気に通所されています
・レクリエーションの折り紙を楽しんでおられました
・食欲も安定しており、完食される日が増えています
・来月の行事予定のお知らせ(お花見レクリエーション)

温かみのある文章で、ご家族が安心できるトーンで書いてください。200〜300文字程度でお願いします。」

5. レクリエーション企画のアイデア出し

プロンプト例:

「デイサービス(利用者の平均年齢82歳、要介護1〜3が中心)で実施できるレクリエーションを5つ提案してください。

条件:
・車椅子の方でも参加できる
・準備に30分以内で済む
・材料費は1人あたり200円以内
・季節感のあるもの(春向け)

それぞれの企画について、概要・必要な材料・所要時間・期待される効果を記載してください。」

ChatGPTを介護現場で使う際の注意点

個人情報は絶対に入力しない

これが最も重要なルールです。ChatGPTに入力したデータは、OpenAI社のサーバーに送信されます。以下の情報は絶対に入力しないでください

  • 利用者の実名
  • 生年月日・住所・電話番号
  • 具体的な病歴や投薬内容(個人が特定できる形での記載)
  • ご家族の個人情報

プロンプトに利用者情報を含める場合は、「80代女性・要介護2・変形性膝関節症」のように匿名化した情報のみを使ってください。

また、ChatGPTの設定画面で「チャット履歴とモデルのトレーニングへの使用をオフ」にすることで、入力データがAIの学習に使われることを防げます。業務で使用する場合は必ずこの設定を確認してください。

AIの出力を鵜呑みにしない

ChatGPTは非常に自然な文章を生成しますが、内容が正確とは限りません。特に以下のケースでは注意が必要です。

  • 医学的な情報:最新の治療法や投薬情報は誤っている可能性があります
  • 制度に関する情報:介護保険制度の加算要件など、正確性が求められる情報は必ず公式資料で確認してください
  • もっともらしい嘘:ChatGPTは「知らないことでもそれらしい回答を生成する」傾向があります

ChatGPTはあくまで「下書きを作るツール」です。最終的な確認と判断は、必ず専門職であるスタッフが行ってください。

過度な依存を避ける

ChatGPTに頼りすぎると、スタッフ自身の文章力や判断力が低下するリスクがあります。特にケアプランの作成では、利用者一人ひとりの状況を深く理解した上での専門的な判断が不可欠です。AIの出力をそのままコピーするのではなく、自分の言葉で加筆・修正する習慣をつけましょう。

ChatGPTとカスタムAIシステムの違い

ChatGPTは優れたツールですが、介護現場での本格的な活用には限界もあります。私たちFyveが開発した介護施設向けAIシステムとの違いを比較します。

ChatGPTの場合

  • 毎回プロンプトを入力する必要がある
  • 既存の介護ソフトとは連携できない
  • 個人情報を入力できないため、利用者に紐づいた記録生成が難しい
  • 出力フォーマットが毎回異なる可能性がある

カスタムAIシステムの場合

  • 入力は最小限(タブレットで数タップ、または音声入力)
  • 既存の業務フローに完全統合
  • 利用者情報と紐づいた記録を自動生成
  • 事業所のフォーマットに合わせた固定出力
  • 個人情報は自社サーバーで管理

ChatGPTは「今すぐ無料で始められる」という圧倒的なメリットがあります。一方で、業務の中核に組み込むなら、セキュリティ・効率・一貫性の面でカスタムAIシステムに軍配が上がります

おすすめは、まずChatGPTで「AIに何ができるか」を体感し、本格導入の段階でカスタムシステムを検討するというステップです。

まとめ

ChatGPTは介護現場の文書作成業務を大幅に効率化できるツールです。この記事で紹介したプロンプトをそのまま使うだけでも、ケアプランや報告書の作成時間を大きく短縮できるはずです。

ただし、個人情報の取り扱いとAI出力の確認は必ず守ってください。この2つのルールさえ押さえれば、ChatGPTは介護現場の強力な味方になります。

「ChatGPTではカバーしきれない業務もAIで効率化したい」「自施設の業務フローに合ったAIシステムを作りたい」という場合は、ぜひご相談ください。ChatGPTの活用支援から、本格的なカスタムAIシステムの開発まで対応しています。

株式会社Fyveへのお問い合わせはこちら

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